旭食品が記念すべき100周年を迎えられたことを、お得意先様とメーカー様、そして地域社会と従業員の皆様にご報告すると共に、深く感謝申し上げます。今日の我がグループがあるのは、皆様が絶えず心に懸け、厳しく鍛えて下さったおかげです。
本当にありがとうございました。
私が入社したのはちょうど20年前です。以来、物流や管理の面から、また経営の一員として、我が社の課題を解決することに力を注いできました。「勤労と開拓、和」という創業期の言葉を経営と現場が一緒になってかみ砕き、新しいビジョンや中期経営計画を通して、自分たちのテーマに落とし込んできた20年でした。
これからの10年、20年は、そうやって獲得したテーマや方法を駆使し、さらに大きなトランスフォーメーションを実現していく時期になるはずです。当業界のトップ集団は、ボリュームゾーンに対する効率中心のビジネスを追求しています。私たちも生産性を重視することに変わりはありませんが、そこだけに留まるつもりはありません。旭食品が追求するのは「食と地域の豊かさ」であり、この目的に向けて多彩なプレイヤーと連携し、アメーバのように柔軟な活動を行っていきます。不透明な時代には、一つのモノサシでなく多様な発想と活動が一番有効だからです。今、もっとも必要なのは「自由」です。
100周年という区切りで、私はあえて「さらば、卸!」というスローガンを掲げます。中間流通業の代名詞となった「卸」から離れ、時代と共に業態を変え続けたイノベーターである「問屋」に学び、自由闊達な事業と組織を実現したいと考えています。
次の100年へ向けて再び船出する旭食品に、どうぞ今まで通りのご愛顧とご指導をお願い申し上げます。
代表取締役社長
竹内 孝久